こんにちはりんごちゃんです。
連絡帳って何を書いたらいいのかわからないし、いつも同じような文章になってしまう…。どうしたら、簡潔に伝えたい事が書けるようになるのか知りたい!
そんな保育士さんのために今回は「連絡帳(おたより帳)の書き方」について解説をしていきたいと思います。
連絡帳の役割とは?
大変なんだよなー
連絡帳は保護者との信頼関係を築く重要なツールの一つです。
子どもの成長に寄り添うためにも保護者との連携は大切ですよね。お互いが見えていないところでそのように過ごしているのかを共有するために連絡帳はあります。
連絡帳を上手に使うことで保護者との連携が取れて、子どもの成長を促してあげることができます。
子どもにとって園生活を送る助けになる
日中は保育園で過ごす子どもたちですが、生活の基本は家庭にあります。どんな家庭環境で過ごしているのかを把握することで保育がやりやすくなります。
送迎時間も家庭によってバラバラです。直接会って話ができないこともあるので連絡帳に連絡事項を書いて保護者に協力を求めることができます。
保護者と保育士が成長を共有することができる
保育士が感じた喜びや感情を書くことで保護者と気持ちの共有ができます。気持ちを分かち合うことで。距離が縮まりより良い関係を作ることができます。
家庭からの連絡には子どものエピソードがたくさん詰まっています。子どもが成長してから読み返してみると、こんなことに悩んでいたんだなー、こんな事があったなーと思い出にすることができます。
子育てのサポートができる
直接あって話ができない場合、連絡帳に保護者から悩みの相談が書かれている事がよくあります。その思いを受け止め、アドバイスをすることも連絡帳の大切な役割です。
連絡帳は、園の方針や指導計画を保護者に伝える機会にもなります。これができるようになったから今度はこれに挑戦してみましょうと発達を促す目安を伝えるにも連絡帳は適しています。
【例文あり】保護者からの相談編
保護者からのメッセージには要望や意見、不安な気持ちなど様々なものがあります。保護者の気持ちに寄り添う姿勢を大切に返事を書いていきましょう。
でも大丈夫!ポイントを押さえれば簡単に返事が書けるよ
健康や発達
体調を崩し欠席したあとや、感染症が流行っている時期などは保護者から連絡帳に体調面での様子や要望が書かれていることがよくあります。朝のうちに目を通し、確認をしましょう。
お昼に飲む薬が2種類あります。よろしくお願いします。
まずは、保護者の気持ちに寄り添う一言があるといいですね。また、園での様子や服薬したことを書いて知らせます。こまめに検温を行い、体温も書いておくと保護者の安心に繋がります。
保護者と一緒に心配をしていることを伝え、園での様子を書きます。どうしたらいいか対策を保護者にアドバイスをしたり保護者の心配な気持ちに寄り添いしばらく様子を見て変化があればまた連絡帳に書けるといいですね。
成長過程の一つだとわかっていてもイライラいてしまう…そんな気持ちを受け止め園での対応や今後の見通しを伝えるといいですね。一緒に乗り越えましょう!と伝えることで保護者の気持ちも少し変わると思います。
行事が会った際は、必ず参加していただいたことへの感謝を書きます。発達の遅れに関する確かにゆっくりですねと保護者の不安を煽るのはNGです。
不安に思う保護者の気持ちに寄り添いどのようにサポートしていくのかを書いて安心させてあげることが大切です。
友達・親子の関わり
我が子が園で友だちと仲良く遊べているか心配になる保護者の方や、我が子との関係に悩みを持ち相談をしてくるケースもよくあります。
保護者の立場になって考えてみることが大切です。
園で起きたことに対し、対応ができていなかったことを謝罪し知らせてくれたことに感謝をしましょう。
それに対しどのように対応をしたのか、その日のお子さんの様子はどうだったのかを書くと保護者もきちんと対応してくれたのだと理解をしてくれます。
子どもの長所や園での様子を伝え安心へつなげましょう。
もし、本当に一人で遊ぶことが多いこの場合は友達と関わる遊びへと促してみます。と伝え、集団遊びなどの様子を書いてみるといいと思います。
赤ちゃん返りがあることを伝え、サポートしていくことを伝えましょう。お母さんは下の子ができたばかりで家庭へのサポートが必要な場合があります。
送迎の際に声をかけたり、子どもの様子に注意してみましょう。もし、大変そうな場合は園長に相談して、園全体で家庭支援へとつなげてください。
早く帰りたい保護者とまだ遊びたい子どもの問題は毎年多く寄せられます。
集中して遊べるようになるのは成長している証拠ですよ!と伝えますが、大変な保護者の気持ちに共感している文章も添えましょう。
年齢に合ったアドバイスができると保護者の方も参考になります。
【例文あり】子どもの様子の伝え方
保護者は日中、子どもたちがどんなことをして過ごしているのか見ることはできません。日々の成長を見逃さないためにも連絡帳を通して子どもの様子を伝えていく必要があります。
1日の様子
保護者は我が子に元気に楽しく過ごしてほしいと思っています。そんなシーンを伝えることが大切です。
具体的な例をあげて、子どもの様子を伝えましょう。
その子が今何に興味を持っているのか、何を継続して取り組んでいるのかに着目して子どもの発見や成長を伝えるといいでしょう。
友達との会話ややり取りに着目してみると意外と面白い発見があります。友達との関わりは成長を感じるポイントなので状況がわかるように伝えるといいでしょう。
どんな絵本が好きか、絵本のどんなところが好きかなど子どもの興味関心に着目して状況を伝えます。絵本に興味を持っていることを大切にし、これからもたくさん絵本に触れる機会を作ってあげると保護者も嬉しい気持ちになります。
苦手な食べ物に対しどんな変化があったか、どのくらい食べられたか、どうやったら食べられたかなどの様子に着目して伝えます。
保護者からも褒めてもらうことで意欲が増し、更に成長が期待できるので一言添えるといいでしょう。
園生活は周りの影響が大きく、友達からたくさんの刺激を受けています。どのようなきっかけで意欲が出たかを書くとわかりやすいです。
トイレトレーニングでは洗濯の量が増えてあまり気乗りしない保護者もいるので汚れてしまった場合は一言あるといいと思います。
行事の様子
誕生日会や発表会、運動会など1年を通して様々な行事が行われます。そんな行事には一つひとつねらいをこめてやっていますよね。そんなねらいを伝えるのも連絡帳を使うことができます。
今日は新しいクラスの見学をしました。ちょっぴり緊張していましたが嬉しそうでワクワクしている様子でした。新しいクラスではどんなふうに成長するのか楽しみですね。
進級に不安を抱えるのは子どもだけではありません。保護者も同様に不安を抱えています。進級に向けて活動をした日や子どもに気持ちの変化があった際は見逃さず連絡帳に書いて知らせましょう。
はじめは恥ずかしそうにしていましたが、名前と年齢を大きな声で言えました。楽しみにしていた誕生会、とびっきりに笑顔で参加していました。
誕生日は1年に1度の大切な日です。大人にとってはなんともなくても子どもにとっては1年で最大のイベントと言っても過言ではありません。
誕生会に保護者の参加がない場合は、どんな表情だったのか、どんなふうに参加したのかが分かるように書くといいですね。
リレーでは自分の番が終わると素早く座って、大きな声で友達の応援をしています。「絶対勝つぞ」というやる気がかなり伝わってきます。運動会、楽しみですね。
そんな種目でどのような頑張りがあるのか、団体競技ではチームでの様子はどうなのかなど具体的に書くと伝わりやすいですね。競技だけでなく応援や準備も頑張っていることを伝えるといいでしょう。
○/○からプールが始まります。体温チェック表の記入を忘れずにお願いします。朝食も必ず食べてくるようおねがいします。〇〇くんは「今年は水に顔がつけられるようになりたい」と目標を立てていますよ。
保護者の協力が必要な行事は掲示板やおたよりだけでなく、連絡帳にも書いておくと漏れがないです。業務連絡になりすぎないよう、子どものエピソードも添えられるといいです。
人間関係
赤ちゃんのうちは保育士と子どもというふうに大人との関わりがメインですが大きくなるに連れて集団生活になっていき、子ども同士の関わりが増えていきます。
そんな中、友達とうまくやれているのか?なにか問題を起こしていないか?と心配になる保護者は多いです。
幼児クラスでは特に気をつけて連絡帳でこまめに様子を伝えられるといいですね。
「人の役に立ちたい」という子どもの気持ちを汲み取って保護者に伝えましょう。保育士の助かっている、嬉しかったという感謝の気持ちも一緒に伝えるといいですね。
子ども同士のトラブルに対しどのように対応したのか、保育士はどう思ったのかを書くと保護者にも伝わりやすいです。トラブルに対しては保護者が納得のいくよう適切な対応が求められます。
家族に対する思いやりの気持ちや嬉しかったエピソードは是非、連絡帳に書いてあげてください。心の成長を感じることができますし、保護者も読んでみてホッとします。
こんなときはどうする?
家庭は人それぞれです、毎日丁寧に連絡帳を書いてくれる家庭もあれば忘れてきてしまうことが多い家庭もあります。保育士はそれぞれに対応をし、比較しないよう注意しましょう。
次は連絡帳を書くときに困ることについてお話するね
毎日忙しい保護者の中には連絡帳が書けない方もいます。そんな家庭に配慮しながら、どうしても返事がほしいときは「お家での様子も教えていただけたら嬉しいです」「〇〇ちゃんはお家でいかがですか?」と書いてみると連絡帳を書いてくださることがあります。
グローバル化が進み、海外の方の入園も増えてきましたよね。日本語は分かるけど書いたり読んだりは難しい…。という保護者の方には絵を書いて伝えたり、できるだけ口頭で伝えるようにするといいですね。
予めどの程度読み書きができるか聞いておくと、連絡事項等を伝える際にトラブルを防ぐことができると思います。
忘れ物が多い、時間を守ってもらえないなど保護者に改善してもらいたいけどなかなか言いづらい…そんなときは、子どもを主軸に書きましょう。
「自分の帽子がなくて落ち込んでいました。今日は貸出用の帽子を使用しましたが、お家にありますか?」など子どもが困ってしまします。という風に書くと角が立たずに伝えることができます。
日々、保育で精一杯になっていると子どもの姿に目を向けることができず、いざ連絡帳を前にしても何を書いたらいいのか…。と悩んでしまうこともあると思います。
そんなときは、「先輩保育士の連絡帳を参考にする」「他の先生と話をして何を書くか相談する」「メモを取って忘れないようにする」など対策をするといいですね。
なるべく書くようにしてね
連絡帳を書く際のポイント
連絡帳は保護者との大切なコミュニケーションツールです。毎日の連絡帳を楽しみにしている保護者も少なくありません。
使い方を誤ってしまうと園自体の信頼をなくしてしまうこともあるので注意して書く必要があります。
連絡帳を書く際の注意点
- 否定をしない
- 絵文字を多用しない
- 話し言葉に気をつける
- 個人名を出さない
- 出来事を羅列しない
保育園はあくまでも保護者の代わりに子どもを養護する場所です。保護者の考えや教育方針を否定せず、受け入れましょう。
連絡帳の相手は子どもではなく保護者なので、保育内で使われる言葉をそのまま書くのではなく適切な表現に直して書きましょう。(おひるね→午睡、トイレ→排泄など)
個人名を書いてしまうと思わぬトラブルになることがあります。”友達”と書く場合もあれば喧嘩などのトラブル以外では個人名を書いてもいい(例:さくらちゃんと砂遊びを楽しんでいました。)など園によってルールがあります。
登園から降園までの様子を細かく書いていてはキリがありませんよね。その日に起きた出来事を一つピックアップして書くと保護者にも伝えやすいです。
思いが伝わる文章を書く
文章からその場面が思い描けるような表現を心がけましょう。「いつ、どこで、だれと、どんなふうに、なにをした」を状況を具体的に書くと伝わりやすいです。
子どもができるようになったことだけでなく
「前回りができるようになり、何度も見せてくれました。次は逆上がりに挑戦したいと言っていましたよ」と
できるようになったらこう変わったと視点をプラスすると保護者の喜びを深めることができます。
こんなことに心がけて
保育士は子どもの良いところを伸ばしていく必要があります。良かったこと、楽しかったことなどポジティブな内容を書くといいですね。できないことではなくできることに目を向けて保護者に伝えていきましょう。
子どもの成長を1番に感じたいのは保育ではなく保護者です。成長を喜ぶ権利を奪い取ってはいけません。
もう少しで歩きそう、あと少しで出来るようになるなと思ったら早めに連絡帳へ書いて、喜びを共有できるようにしましょう。
園生活をしていく上で、いつもと違う様子があったら連絡帳で保護者に伝えましょう。保護者は言えなかったけど家での対応に困っていたなんてケースもあります。連絡帳を通して保護者への配慮もできるといいですね。
まとめ
- 連絡帳は子どもの園生活を保護者に伝えるためにある
- 保護者との信頼関係を築くコミュニケーションツールにもなる
- 保護者の悩みには思いを受け止めながらアドバイスをするといい
- 子どもの”今”を伝えることが大切
- 困ったときは、連絡帳に書かず直接話せるといい
今回は連絡帳についてポイントの解説をしました。 毎日書く連絡帳、保育士にとっては業務の一つかもしれませんが、保護者や子どもにとっては大切な成長過程を記した思い出の一つです。
是非、上手に連絡帳を活用して信頼される保育士を目指してみてくださいね。