【実習生必見!】保育実習って何?オリエンテーションのやり方や実習のポイントを解説

こんにちは、りんごちゃんです。保育士を目指す保育学生の皆さんが避けても通れない保育実習

指導案に実習日誌などのきろくはもちろん挨拶や身だしなみ、言葉遣いまでチェックされる大変な科目ですよね。

今回はそんな保育実習について解説をしていきます。

保育実習にはⅠとⅡがあり、「保育園」と「施設」の2つに分かれていますが今回は「保育園」についてお話します。

保育実習とは

保育実習とは、保育士資格取得を目指す人が学んできたことと現場での実践をに結びつける場です。

実際に施設で働く人たちの中で実習をすることでこれまで学んできた知識や技能を基に保育を行い応用力を養うものです。

実習参加の条件とは

保育実習は誰でもできるわけではありません。学校に通っているからできると思ったら間違いです。

実習に参加するにはいくつかの条件があります。

必須科目の履修

まず、保育士養成校に入学していきなり実習はあり得ません。

実習に行くためにはこの科目を何時間と決められたカリキュラムに沿って単位を取得する必要があります。

特に実習事前指導は必ず受けなければいけません。

学校によっては上級生から注意点やポイントを教えてもらえたり、指導教員とやるべきことを一緒にまとめたり事前準備を行うところもあります。

また、他の必須科目もカリキュラムによって異なりますが「音楽」や「保育原理」を必須としているところが多いです。

単位が足りず実習に出られない…はあまり聞いたことがないので真面目に取り組んでいれば必須科目の単位は問題なく取得できると思います。

実習の期間

実習の期間も学校によってさまざまですが一般的には計10日以上80時間以上と定められているところが多いです。

1日8時間の実習で平日(月から金)行って土日休みを2週間というパターンが多いと思いますが園によっては土曜出勤をして月曜日が休みになったり、行事と重なる場合は火曜日スタートだったりと異なります。

4年制大学の場合は3週間の実習も多いです。

8時間通しではなくもちろん休憩もあるので心配しないでくださいね!

園によって、休憩時間は休憩室で休憩していていいよという園や事務所で日誌を書いていいよという園、担当クラスの手伝いをお願いされる園など様々なので実習先によってはあまり休憩が取れなかった…というパターンもあります。

やる気のある生徒

実習参加において意欲は大切です。

私たち保育士はいつもの業務に加えて実習生の対応をするのでいつも以上に大変ですが、「保育士になりたい」と思っている学生に対しより多くの学びを得てほしいと思っています。

「早く終わってほしい」「単位が取れれば何でもいい」という考えの学生に指導をするのは大変ですし、何より担当クラスの子どもたちがかわいそうに思えます。

実際に私は初めての実習でやる気がなく実習中の態度にもそれが出てしまい、評価も散々でした。

大変なことも多く、苦手とする学生が多いですが意欲をもって取り組むことが一番大切だと私は思います。

 

事前訪問(オリエンテーション)のやり方

 

実習園が決まれば次は実習に行く前のオリエンテーションがあります。

オリエンテーションでは実習期間中の流れや担当クラスなどを確認します。

オリエンテーションのアポを取る

実習の2~3週間前に園へ電話し、オリエンテーションの日程を決めます。

朝や夕方は担当保育士が不在の場合や登園、降園と重なり忙しいのでお昼休みや午睡のある12:30~14:30の時間帯に電話をするといいでしょう。

お忙しいところ恐れ入ります、私〇〇大学の△△と申します。●月●日から保育実習をさせていただく予定です。よろしくお願いします。今回はオリエンテーションの日程をご相談したいのですが、担当の先生はいらっしゃいますか?

ゆっくり、はっきりと話すよう心掛け緊張してもあせらないよう注意しましょう。

担当保育士が電話に出たら再度、名前と実習期間を伝えオリエンテーションの日程を決めます。

その際に持ち物や注意点を聞いておくといいと思います。

緊張してうまく聞き取ることができなかった!なんてことがないようメモを取り時間や担当保育士は必ず復唱して確認をしましょう。

また、オリエンテーションに何で行くのか(車、自転車、バス、など)を伝え駐車場の有無やどこから入ったらいいかを聞いておくと当日焦らずに済みます。

オリエンテーションで聞くこと

オリエンテーションで事前に確認することは、学校でも指導があると思います。こんなことを聞くといいよ。というのをいくつか紹介しますね。

  • 実習期間
  • 勤務時間
  • 服装
  • 昼食について
  • 持ち物
  • 絵本や紙芝居の貸し出し

実習期間は改めて確認をして下さい。保育士も人間なので「あれ?この日は…」となることがあります。

服装は通勤時スーツで勤務中はジャージという園やジーパン可、白Tのみ可など細かなルールがある園も多いので確認しておきましょう。

昼食も感染症対策から学生はお弁当持参をお願いしている園も増えてきました。

給食を提供していただく場合には給食費の有無といつ、どこに支払うのかを聞いておきましょう。

事前に練習をしておきたいと伝え、生活の歌の楽譜をいただいておくと実習期間中にあせってピアノの練習をしなくて済みます。園によっては独自の園歌を歌う園もあるので、ぜひ聞いてみてください。

当日の流れ

服装はスーツで行くといいと思います。持ち物は最小限にし「筆記用具、メモ帳、実習日誌、必要書類」は必ず持参しましょう。

園についたらインターホンもしくは事務所へ伺い、挨拶をします。

こんにちは、私〇〇大学の△△と申します。保育実習のオリエンテーションで参りました。よろしくお願いします。

元気よく挨拶をすると印象がいいです。 オリエンテーションとはいえ保育士は実習生として学生を見ています。実習1日目だと思い、気を抜かずに行きましょう。

オリエンテーションは園によっていろいろなやり方があります。園内を見学させていただいたり、担当クラスを見せてもらえたりするパターンもあれば事務所や教室で確認だけというパターンもあります。

オリエンテーションは基本的に保育士の勤務時間中に行うためあまり長時間かかってしまうと迷惑です。

質問項目などは事前にメモ帳へ記載し、まとめておくとスムーズにできると思います

実習日誌に記載する

園や自宅に戻ったらオリエンテーションで確認したことを実習日誌に記載します。メモを確認しながら記載し、分からないことがあれば後日再度確認の電話をします。

お忙しいところ恐れ入ります、私〇〇大学の△△と申します。先日はオリエンテーションでお世話になりました。ありがとうございました。〇〇について、不明なところがありお電話しました。教えていただいてもよろしいでしょうか?

分からないまま実習が始まってしまうと大変なのでなるべく早めに電話をしましょう。

日誌の詳しい書き方はこちらも参考にしてみてください!

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実習期間中の注意点

いざ、実習が始まるとメモや記録に追われ大変な生活が始まります。実習期間中は以下のポイントに注意してください。

  • 挨拶は必ずしましょう
  • 期間中は外出を控え、体調管理に努めましょう
  • 持ち物の管理には気を付けましょう
  • メモを取る際はTPOを意識しましょう

挨拶は大切です。最初は先生の顔も覚えられず「あれ?さっきもしたかも…」と思ってしまうこともありますが、何度してもかまいません。元気に挨拶をするだけで印象が変わります。

メモを取る際は、周りに危険がないかを確認してください。

保育士に「これ手伝って」と援助を求められたり、すぐ近くで子ども同士が喧嘩をしているのにせっせとメモを取ってしまうのはNGです。メモを取ることが実習ではありません。

目の前の子どもたちを第一優先に実習をしましょう。

また、メモ帳にはたくさんの個人情報が書いてあります。メモ帳や実習日誌、園で借りた絵本などは紛失しないように管理をしてください。

こんな実習生がいいな

  1. 子どもの名前を覚えてくれる実習生
  2. 笑顔で接する実習生
  3. 褒めることのできる実習生
  4. 明るく応答してくれる実習生
  5. スキンシップの多い実習生
  6. 一人ひとりに声を掛けられる実習生

短い実習期間の中で子どもたちの名前を覚えることは容易ではありませんが、毎日関わりをもって過ごしていけば自然と覚えることができます。子どもたちも名前を呼んでもらえるととても喜ぶので是非、意識してみてくださいね。

スキンシップは手をつなぐ、頭をなでる、膝に乗せ絵本を読むなど小さなことで構いません。ちょっとした触れ合いが親しみを感じ子どもたちとの関係を築くことができます。

人見知りがなく、お姉さん(お兄さん)先生が大好きな子もいれば、目立たず好きな遊びをしながら様子を見ている子、なかなか打ち解けず遊べない子など色々な子がいます。子どもたち皆に目を配り、全員とかかわりを持ってほしいなと思います。

こんな実習生は嫌だな

  1. えこひいきする実習生
  2. ヒステリックな実習生
  3. 約束を守らない実習生
  4. ネチネチ叱る実習生
  5. 逃げてしまう実習生

特定の子だけを可愛がったり、子どものちょっとした言動に大声で𠮟りつけたり泣き出してしまう実習生は困ります。

子どもにとっては学生ではなく先生として見えているので冷静に対処してほしいなと思います。

実習中は珍しい先生ということもあり「一緒に遊ぼう」と声をかけられたりすることも少なくありません。気軽に「いいよ!」と答えてしまい、結局遊べなかった…となると声をかけた子どもが深く傷ついてしまいます。

子どもはほんのちょっとした約束も覚えています。軽い気持ちでした約束であってもきちんと守ってください。

子ども達に「やって!」と言われることも多い実習生ですが、「できない」「やれない」と逃げてばかりいると子どもたちも近づいてくれなくなってしまいます。

無理をする必要はないですが、絵本を読んであげたり一緒に鬼ごっこなどをしたりと自分ができることで子どもたちとかかわりを持ってみてください。

(保育士から見た)こんな実習生は嫌

  1. お客様気分でくる
  2. 園児を甘やかす
  3. 態度が悪い
  4. 反応が乏しい

保育士は自分の時間を割いて、実習生の指導をしています。

それなのに「実習にきてあげている」とお客様気分になり、子どもと同じように動かれては迷惑です。

給食の配膳時には座って待っているのではなく「できることありますか?」と声をかけたり、実習をさせてもらっているという謙虚な気持ちをもって取り組みましょう。

また、園児に好かれたいからと甘やかすのもNGです。保育士は年間を通して個人の成長を記録し、援助計画を立てています。

「先生にばれないようにやっちゃおう」「今日だけはいいよ」など隠れて危険なことをやったりすることの無いよう注意しましょう。

 

実習が終わったら

長かった実習が終わるとなんだか寂しい気持ちになったりします。実習は終わってからも日誌の提出や評価の記入などやることはたくさんあります。

反省会

多くの園では実習が終わりに近づくと反省会の場を設けています。

実習中の良かったことや改善点など指導をしていただき今後に役立てていきます。時には厳しいお言葉があるかもしれませんが、謙虚に受け止めましょう。

質問する機会をいただくこともあるので保育中には聞けなかったことなどを聞いてみるといいと思います。

お礼の手紙

実習を終えたらなるべく早めにお礼の手紙を書きます。

実習をさせていただいたお礼や、どんな気持ちだったか、何が学べたのかなど簡潔に書いて園長もしくは担当保育士宛に出しましょう。

実習には費用が発生します。大学側で事前に支払いをしていることが多いので学生が直接持っていくことは少ないと思いますが、きちんと費用として謝礼を渡しているので菓子折りなどを持っていく必要はありません。

どうしてもお礼がしたい場合は担当クラスの子どもたちへ折り紙で作ったメダルやプレゼントを渡すことができないか確認をしてみるといいと思います。

評価

実習はもちろん科目の一つなので評価が付きます。実習生の実習態度や内容を保育士が評価し学校へ送ります。また、実習中に記入した日誌も評価の対象なのでそれらを総合的にみて評価が決定します。

よほどのことがない限り再履修にはなりませんが、実習の内容によっては再履修(実習のやり直し)になることもあるので、実習に行けば単位が貰えると甘えていては危険です。

 

まとめ

  • 実習には事前に必須科目の履修が必要である
  • オリエンテーションでは確認を丁寧に行い、実習を円滑に進められるようにする
  • 実習中は挨拶を忘れず、明るく元気に接する
  • 実習後は反省会や評価を受け改善点などを明確にし今後の学習に活かしていく

今回は、保育実習について解説をしました。保育実習はやり方によって学びのある、ないがはっきりと分かれます。

緊張や不安も大きくどうしていいか分からないことも多くあると思いますが現場で自分の保育が試せるチャンスです!

実習生の皆さんが意味のある実習ができるといいなと思います。