乳幼児突然死症候群(SIDS)って何?

みなさんこんにちは、りんごちゃんです。今回のテーマは乳幼児突然死症候群です。

乳幼児突然死症候群って聞いたことありますか?産院や保健師さんなどから話を聞いたり、パンフレットをもらったりした方も多いと思います。

実際に乳幼児突然死症候群ってどんな病気なのか分からず不安に思う方や「うちには関係ないかな」と思っていらっしゃる方も多いのでは…?

今回はそんな乳幼児突然死症候群について解説していきたいと思います。

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?

乳幼児突然死症候群は英名のSudden Infant Death Syndromeの頭文字をとってSIDS(シズ)と呼ばれることもあります。

Sudden…突然、思いがけない
Infant…乳幼児
Death…死
Syndrome…症候群

乳幼児突然死症候群は元気だった乳幼児が眠っている間に突然死亡してしまう病気のことを言います。

りんごちゃん
赤ちゃんが急に死んでしまうなんて…怖いですよね

1歳未満で発症する割合が多く、1歳未満の死亡原因として第4位になっています。

特に生後3ヶ月から6カ月頃での発症が多いです。

朝起きたら呼吸が止まっていた、保育園でお昼寝中に死んでしまったなどニュースで取り上げられていますよね。

厚生労働省はSIDSにより約4,000人に1人の割合で命を落としていると発表しています。

乳幼児突然死症候群の原因は分かっておらず、治療法が確立していないのも現状です。

みかんちゃん
治療法も確立していないなんて、何かできることはないの?
りんごちゃん
大丈夫!SIDSの発症を抑える方法はいくつかあるんだよ!紹介するね

 

乳幼児突然死症候群の予防

乳幼児突然死症候群を予防するには以下の3点が有効とされています。

  • 仰向けで寝かせる
  • 喫煙しない
  • 母乳で育てる

仰向けで寝かせる

乳幼児突然死症候群が「うつぶせ寝」で起きやすいことはよく知られていますが、実際には仰向けで寝かせていても発症リスクは0ではありません。

ですがあおむけ寝はうつぶせ寝よりはるかにリスクが軽減されるといわれています。

生後1歳未満の赤ちゃんは窒息のリスクが高く、うつぶせで寝かすと寝具に顔が埋もれて窒息死してしまう可能性があるのでなるべく仰向けで寝かせましょう。

柔らかい寝具では窒息のリスクも高まるので、なるべく固い寝具を使い、赤ちゃん専用の寝床を作ってあげることも大切です。

ぬいぐるみやまくらなども顔に被さると危険なので使用は避けましょう

喫煙しない

妊娠中の喫煙は胎児発育不全や早期胎盤剥離の危険などリスクが大きく医者からもやめるように言われることが多いですが、産後は吸ってもいい?と思ったら大間違いです!

両親が喫煙している場合、SIDSの発生率が喫煙していない場合の、おおよそ5倍になると言われています。

もちろん、お母さんだけが吸わなければいいわけではありません。副流煙にも有害物質が大量に含まれているので赤ちゃんによくありません。

家族みんなで協力し合いお子さんを守る必要があります。

母乳で育てる

母乳で育てられた赤ちゃんのほうが乳幼児突然死症候群の発症率が低いことが研究で証明されています。

しかし、ミルク育児がダメというわけではありません。

母乳の出が悪い人や服薬などでミルク育児になる方も多いと思います。

ミルクだから危険と思わず、他のリスクを減らしてあげることが大切です。

おしゃぶりも有効的

昔は歯並びが悪くなる、依存しやすいと否定的な意見の多かった「おしゃぶり」ですが、アメリカの小児科学会がおしゃぶりを使用することで、乳幼児突然死症候群の発症率を下げると発表しています。

おしゃぶりを使用する際は以下の注意点があります。

  • おしゃぶりは寝付くまで使用し、自然に口から外れたものを無理に口腔内へ入れない
  • 甘味料などを付けない
  • 授乳が確立する生後1ヶ月以降から使用する
  • こまめに洗浄、消毒を行い清潔に保つ

 

暖めすぎに注意

原因不明で年間100人近くの乳幼児が命を落としている乳幼児突然死症候群ですが、近年の研究で暖めすぎが原因になるといわれています。

乳幼児突然死症候群は室温の高い冬の発生が多く、衣類を着せすぎることで体温が上昇し呼吸が止まってしまう事例が多いです。

うつぶせ寝は窒息のリスクはもちろんですが、熱がこもり体温が上昇する危険性があります。

人工乳(ミルク)も温度の高いまま与えてしまうことで体温が上がってしまう可能性もいわれています。

赤ちゃんは自分で体温調節を行うことが難しく、体温が上がると眠ってしまったまま呼吸が止まってしまうことがあります。

人は体温が下がりすぎると死んでしまいます。自分で体温調節ができない赤ちゃんは泣くことで熱を発生させ、体温の低下を防いでいます。これは反射的に行われているので赤ちゃんの意思とは関係なく「寒いから泣く」のです。

しかし、暑い場合は泣くと体温が上がっているので反射は起こらず泣きません。

発汗がうまくできない赤ちゃんの体温は室温や衣類に暖められ上昇していきます。

暑くても眠り続けたままになり、体温が上昇しすぎることで呼吸が止まり乳幼児突然死症候群が起きてしまうといわれています。

寒くないのに帽子や靴下を履かせたり、衣類の着せすぎ、布団のかけすぎには注意し室温も20~22度と適温で過ごすことが大切です。

 

まとめ

 

  • 乳幼児突然死症候群は寝ている乳幼児が突然死んでしまう病気である
  • 生後3ヶ月から6カ月頃の発症が多い
  • 原因は解明していないが、リスクを抑える方法はある
  • 暖めすぎは発症リスクを上げてしまうため注意が必要

今回は「乳幼児突然死症候群(SIDS)についてご紹介しました。わが子が、大切な園児が突然命を落としてしまうなんて考えただけで恐ろしいですよね…。原因は解明されていないので100%防ぐことは難しいですが、正しい予防法を実践しリスクを下げることはできるので、ぜひ実践してみてください。